向日葵の咲かない夏を読んで

道尾秀介さんの本が大好きになった一冊です。
冒頭からハテナが浮かぶような文章が続きます。主人公の少年を中心にして、主人公の友達に事件が起こります。
それを解決しようと主人公が奮闘するのですが、何か違和感があります。
ずっともやもやしているようなそんな感覚です。
ハテナが浮かぶ文章も所々続きます。
本は結構厚さがありますが、その違和感の正体が知りたくてひたすら読み進めました。
たまに目を覆いたくなるような表現をするところも道尾秀介さんの特徴だと思います。
気持ち悪くなる人もいるかもしれません。
ですが、私はその刺激がたまりませんでした。
そんな表現なのについ読み進めてしまう、と言った方がいいのでしょうか。
ミステリーと一言では表せない、何かがあります。
登場人物は思いのほか少なく、人を覚えるのが苦手な私でもすんなり物語に入ることが出来ました。
言い忘れていましたが、主人公は学生で授業を受ける風景もたびたび描写されています。
その学校での文章も違和感の一つでした。
ずっと違和感、という曖昧な言葉でしか表現できずすみません。
しかし、読んだらきっと分かります。この違和感がどんなものなのか、
そしてもちろん、その違和感は違和感のままで終わるわけではありません。
違和感の正体が分かった時、この物語は終わります。読み終わったあと、私はしばらくぼーっとしてしまいました。
そして、その違和感の箇所を読み返しました。
すると、あの違和感はすっかりなくなっているのです。
長いアトラクションに乗ったようなすっきりとした余韻が残る本です。