爆笑自虐エッセイ「負ける技術」

「負ける技術」は、漫画家・カレー沢薫先生のエッセイです。先生は漫画家ながら、キレのある自虐エッセイにもファンが多い方。

この本は、作者初のエッセイで、短い話が100以上も収録されていて、とてもお得です。

全体に流れるテーマは「自虐」。作者は若くて可愛らしい女性なのですが、とにかく自己評価が低く、自信が無い様子。エッセイなので、多少は誇張しているのでしょうが、職場では誰とも話をせず、髪の毛は天然パーマ、美容室では会話に四苦八苦し、冬の寒さに備えて、登山用の下着を買い込む……。
描かれる日常は自意識でがんじがらめ、空回りの連続で、不思議なおかしさに満ちています。
漫画執筆のBGMに最適な映画は「八甲田山」とのこと。
窮地に絶望した主人公が発する名台詞が、執筆状況のピンチな気分とマッチしているそうです。
読んでいるうちに、映画を見ていない私も、なんだか見たような気分に。

同じように、斬新な拷問に焦点をあてて紹介した「007」、意外な人物が生き残る「ディープ・ブルー」など、独自の視点で紹介される映画の数々は面白く、必見です。
「ヒロインの面倒臭さが秀逸なスパイダーマン」は気になるものの、まだ見られていません。
ただ、作中で絶賛されていた「某コンビニの甘いパン」は、実際に食べてみました。
美味でした。恐るべし、影響力。