伝奇ラブロマンス「黒塚 KUROZUKA」

「黒塚」は、夢枕漠先生の、血みどろな伝奇ラブロマンス小説です。源平合戦の時代から、近未来まで、時を越え、ただ一人のパートナーを探し続ける男女の姿を、吸血鬼伝説と絡めて紡いでいきます。

主人公の九郎は、あの「源義経」。供の弁慶と共に逃亡の最中、山深い一軒家に暮らす、不思議な美女「黒蜜」と出会います。一夜の宿を頼む筈が、思いがけない成り行きで家に長期滞在するうち、九郎と彼女は惹かれ合うように。そこに、兄の放つ追っ手が。瀕死の重症を追った九郎に黒蜜がしたこと、それは「自分の生き血を飲ませる」ことでした。

こうして、強靭な肉体と、老いない身体を手に入れた九郎。不老不死の秘密を狙う、謎の組織から逃げる長い長い旅が始まります。

戦前から現代、そして大災害を越えた、未来までも。

彼らを追うのは誰なのか?そして、二人の身体の秘密とは?

未来の九郎は記憶を失い、クロウとして暮らしています。彼が探すのは失った記憶と、たった数日共に暮らした、あの美しい女性……。

残酷描写が多く、長大な物語ですが、底にあるのは、ただ一人を探し求める男女の姿です。全ての謎と、二人を追う敵の正体が分かる終盤は、驚きの連続。ぜひ、終わりまで二人の旅を見届けて下さい。